変形・合体作品
変わること
子どものころ、アニメや特撮番組に出てくる変身ヒーローやロボットに心ときめかせた人は少なくないだろう。私もその一人だ。一瞬にして主人公が戦闘スーツに身をまとい悪と戦う。巨大なモンスター相手には大型メカが出動、そこから複数のメカが変形合体してロボットとなり必殺武器で見事にやっつける。幼少期の私はその世界観に魅了された。
変化するというのは単純に見た目の形態が変わるという場合もあれば、状況によって自身の心境が変わったり人に与えるイメージが変わるともとれる。もっとも世の中の人や物や現象が延々変わらないことなどほぼない。常に時間の経過とともにうつろい少しずつ変化するものだ。そして変化するからこそ人は常に新鮮な事象に触れることができる。子どものころの私もアニメやマンガをはじめ生活の中で起きる様々な変化に感化されながら絵を描いたり工作に熱中した。
変形・合体作品
幼少期の経験は年月を経て作品制作に結び付いた。
「変化するというのは新鮮な印象を与え、形が変わることで複数の形態を一つの作品で楽しめるじゃないか」
大学3年頃にふとそんなようなことを思った私は合体ロボにヒントを得た作品制作を始めた。それまでにも携帯電話にヒントを得た開閉式の作品等も作ってはいたが、大きく形を変えたり複数のモチーフが一つになるような作品は作ったこともなかったし他で作ってる人もあまり聞いたことがなかったので、作品の出来はともかくそれなりのモチベーションを持って制作を開始し以後様々なテーマ・機構の作品を生み出し、現在も制作は続いている。
「渡世人」(2014)・・・ネコ、腕時計、ボンドが合体して着流し姿の男に変化する ※画像は2022年に制作したもの
「5体合体インチキジャナインダー」(2015)・・・コピー機、電波塔、犬、羊、カブトムシが合体してヒーローロボットに変化する
最後に
ひとつ(ワンセット)の作品が可変したり複数のパーツが合体することは2倍、3倍、それ以上楽しめる要素もある一方、同時に全ての形態を表すことはできない。鑑賞者が作品を動かすことで形態が変わり、その時々で現れる形態を目に焼きるけることそのものが変形・合体作品の本質なのかもしれない。
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